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日本人は長寿と言われていますが、日本糖尿病学会の報告によりますと、糖尿病患者さんは、平均寿命よりも男性で約10歳、女性で約13歳も短いことが明らかにされています。高血糖、食後の血糖値の急激な上昇は、全身の血管、とりわけ脳、心臓の血管に多大なストレスとなり、動脈硬化を促進させてしまいます。実際、当院の脳心血管疾患患者さんの約5割は糖尿病を罹患されています。更に体内の過剰なブドウ糖は、免疫を担当する物質と結合してしまい、その働きを消失させてしまうのです。傷が化膿しやすく、肺炎などの重篤な感染症に罹りやすくなります。また、高血糖は最近話題の長寿遺伝子の働きを抑制することも分かっています。まさに糖尿病は百害あって一利なしと言わざるをえません。
ストップ糖尿病―現代医療の最大の問題の一つといえます。食、生活環境の欧米化、ストレス化社会が糖尿病激増の要因です。日本古来の食生活に立ち返ってください。ゆとりのない競争化社会のストレスを粉らわそうとして過食に走る傾向にあります。心身ともに十分な休養をとることも大変重要です。本来、人間がこころがけるべき健康な生活、養生に努めることが、長寿遺伝子をオンにし、平均寿命を延ばすことになるのです。
(筑西市商工会会報誌「あじさいメール1号」掲載) |
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