○できる限り自分でできるように
「人生80年」と言われるようになって、元気なお年寄りが増える一方、病気がちになったり、足腰が弱くなったりして、それまでは何も不自由の無かったことが、人の手を借りなければ大変になってくる方も同じように増えています。
そのような状態になると、まわりで見ている側にとっては、ついつい世話を焼いてしまったり、その行動などに対して、怒ってしまったりしがちですが、介護の基本は目と心は掛けて、手は掛けない。世話の焼きすぎは逆効果になってしまいます。
お年寄りが自分で出来ることは大切にし、食事や排泄など生活の基本となることは、病気などで寝付いてしまっても、できる限り自分で出来るように援助する事が大切です。
○趣味や生きがいを持つ
また、病気などで体が弱くなって、寝たり起きたりの生活や、家に閉じこもりがちになると、筋力の低下や気分の落ち込みなどにより、あっという間に寝たきりになってしまいます。それを予防するために、積極的に外出する事、趣味を持つ事、家族の中で役割を持つ事も有効です。
○悩む前に専門家に相談
以前は介護と言うと、どうしても家族が中心になって行う、閉鎖的なイメージが強かったように思われます。現在でも介護の中心はご本人やご家族ということには変わりはありませんが、介護する側が1人で問題を抱え込んだり、悩んだりせず、信頼の置ける専門職の知識・技術を借りたり、介護の負担を軽減するために、介護保険制度における介護・介護予防サービスを積極的に活用する事も寝たきり予防し、家族の中で活き活きと自立した生活をしていただくために有効な手段の一つです。
以上のように、ご本人を中心として、ご家族、社会資源、行政、サービス事業者、医療機関などが連携して、愛情を持って生活を支える仕組みを作ることが寝たきりにさせない介護のコツと言えます。
(筑西市協和商工会会報誌「あじさいメール21号」掲載) |