発表演題 :介護士への院内教育の取り組み
演者 :柳田典子

【はじめに】
 近年、医療ニーズの高い患者が多く入院することもありケアに当たる介護士の教育は必要不可欠になってきている。今回、介護士技術チェックリストの作成、プリセプターシップの導入等、介護士育成のために具体的な取り組みを行った結果を報告する。
【方法】
・ 介護士技術チェックリストにて技術チェックの実施
・ プリセプターによる指導、評価
・ 委員会の委員による教育指導
・ ふりかえり面談の実施
【結果・考察】
 介護士の教育背景は異なり、経験者ではこれまでの職場環境の違いがあり個々の介護能力にも差がある。技術面においてチェックリストを作成し、項目ごとにチェックしたことで介護士のケアの実践が評価できた。3ヶ月、6ヶ月、1年後と技術の達成度が分かりプリセプターの指導もスムーズに行えた。各委員会に勉強会を依頼して実施できたことも、介護士を職場全体で育てようとする意識を高めた。まだ介護士教育が充分とは言えないが今後も職員一同協力し合い、良質な介護を目標に院内教育の充実を図りたい。

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協和南病院 看護部 看護師主任 廣澤栄子

● 特別講演・・・超高齢社会を支える慢性期医療  (松谷之義会長)
今後、日本は高齢者社会になってしまうとのことなので、急性期病棟や在宅からくる患者の病気が慢性化し治療、生活を支えることが、これからの私達看護師の重要な仕事になると感じました。
● 演題発表(経管栄養の注入時間と回数変更の検証)
流動食3回から日勤帯2回に変更したことにより、患者さんの離床時間が長くなり、職員の目が多く安全性が確保され夜勤看護師の精神的負担が軽減します。したがって、日勤帯に生み出した時間を患者のケアにゆとりをもって接することができることにより、患者のQOLの向上にも繁がると思いました。私達の南病院でも3回食から2回食にできる患者を検討して、12月より実施している状態です。今後2回食として継続して実施し、患者さんの状態を観察し、また職員の意見を聞きながら評価していきたいと思います。
 


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協和南病院 看護部 介護士主任 鈴木つね子

日本は、超高齢化社会に突入しています。
日本の高齢化社会は、高齢者の数、高齢化のスピード,少子化を伴っている
という三つの問題が絡んでいます。2025年には、4人に1人は、65歳以上の高齢者となりますが、これは平均寿命が延びたにもかかわらず、少子化対策の遅れにより、合計特殊出生率が落ちていったからにほかなりません。
さまざまな問題を抱えた日本の高齢化社会にあって、今私達がなすべき事は、あらゆる角度から高齢者の生活、健康を守るということではないでしょうか。
介護保険の目指すところは、自立支援、自己決定、在宅支援、医療と介護の連携です。
医療も地域密着型の在宅医療を軸足にしながらも、その状態によって、慢性期病床、介護施設、住居系施設等を視野に入れ、安心して治療・リハビリテーション・介護を受けることができるシステムが必要です。
私たち医療、介護従事者は、連携・協力し合い、慢性期医療の果たしている総合的な力(慢性期力)をもって、これからむかえる高齢化社会を支えていかなければならないと思いました。

 

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協和南病院 看護部 柳田典子 

今回、大阪大会に参加し「超高齢社会を支える慢性医療」について、松谷之義先生の講演を聞き、現在の日本は、超高齢社会に進んでいることを改めて感じました。人口約1億2700万人、平均寿命が男79.3歳、女86.0歳と21%以上になり、2025年には、4人に1人は65歳以上の高齢者が多くなる事で、高齢化のスピード、認知症の増加など、高齢化が進むにつれて今後、どのように介護に関わっていかなくてはいけないのか、どうケアをしていかなくてはならないのか、医療・介護の大切さを考え、相手の立場になり、意識を持って仕事に向き合えるようにしたいです。また、学会での発表において、スタッフのみなさんの協力のもと、無事に発表を終え、緊張はしましたが、自分にとって貴重な経験をし、勉強になりました。この学会で学んだことを次は、介護の現場に活かしていき、質の高い介護サービスを提供していきたいと思います。

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協和南病院 看護部 五十嵐由紀

全てのことが初めての経験だったので、戸惑うことが多かったのですが、
学会に参加出来て、良かったと思います。
なかでも、大阪大会会長である、医療法人松徳会松谷病院理事長 松谷之義氏
の講演は、とても興味深いものがありました。
内容としては、超高齢化に向かって、加速中の現代社会をどう乗り切り何をすべきかをスライドや冗談を交えながらわかりやすく講演して下さいました。
もう一つの講演では、東京藝術大学美術学部教授 本郷寛氏よると、絵画や作品を作成する事によって、感性に働きかけ感じる事が認知症患者の方々に良い結果をもたらしている事など、数日間ではありましたが、とても勉強になりました。
他の施設や、病院の方々の研究発表も7分間という短い時間ではありましたが、さまざまなテーマで研究に取り組みをしていて、とても参考になりました。このような経験をしたことを、これからの介護の現場に役立てて行きたいと思います。

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協和南病院 看護部 青木栄子

日本は、平成19年に今まで経験した事のない超高齢化社会に突入しています。日本の高齢化社会は、高齢者の数、高齢化のスピード、少子化を伴っているという三つ問題が絡んでいます。
2025年には、4人に1人は65歳以上の高齢者という国になりますが、これは世界に類をみないものです。
今回、超高齢化社会を支える慢性期医療というテーマに沿った発表で、当院でも参考になると思う例を報告します。
経管栄養の注入時間と回数変更の検証 「1日2回食 日勤帯での注入に変更して」早朝と昼夜の3回注入時間を日勤帯2回に変更したが、患者にとって不利益にはならなかった。また、夜勤看護職の精神的負担が軽減し,日勤帯への変更で生み出せた時間を看守りやモーニングケアに使う事で、患者のQOL向上に繋がった。
慢性期医療を担う私達協和南病院は、医療と介護を合わせた慢性気力で、超高齢化社会を支えて行きたいと思います。

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