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期 間 平成25年6月8日(土)
場 所 筑波大学付属病院(つくば市天久保)
参加者 新館3階病棟 主任補佐 小口秋子
研修内容

 H25年6月8日、筑波大学付属病院で行われた茨城県緩和ケア研修会に参加させていただきました。
私はがん緩和支援チームとして活動しており、昨年も茨城県看護協会主催の緩和ケア研修会に参加させていただいたため、2度目の参加となりました。まず、今回の研修で驚いたことは、看護師だけでなく医師、薬剤師の参加もあり、普段患者さまに関わるなかでの様々な問題などの意見交換ができ、とても充実した研修会でした。今回の研修で学んだことをここに報告いたします。
 今回6月8日の研修会では、緩和ケア概論、がん疼痛の評価と治療、がん疼痛の事例検討、オピオイドを開始するとき、呼吸困難などの症状が出現したときの治療・看護について学びました。
 まず、緩和ケアの概論では、いままで緩和ケアというと、ターミナルケア、看取りの医療、終末期などと考えられていましたが、がんと診断されたときから始まるものであるということを改めて説明されていました。私たち医療従事者でも、がん病変の治療が終わったら緩和ケアに進むと思っている方が多くいると思われます。しかし緩和ケアとは、生命を脅かす病に関連する患者と家族の痛み、そのほかの身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期に同定し適切に評価し対応することを通して、苦痛を予防し緩和することにより、患者と家族のQOLを改善する取り組みであると定義されています。患者さまは、がんと診断されたときから、検査、治療にいたるまで、身体的、心理的苦痛を伴います。そのため、がんと診断された時から、患者さまの苦痛に対しきちんとアセスメントをし、苦痛の軽減に努めることが大切です。緩和ケアと聞くと、患者さま自身も、死期がさし迫っている患者のもので自分には関係がない、「痛い」と医師、看護師、家族に伝えることに抵抗がある、薬の摂取量が増えることに対しての不安がある、医療用麻薬に対しての抵抗など、緩和ケアに対するバリアがみられます。ここで私たち医療従事者は、患者さまにとって何が苦痛なのか、何を大切にしたいのかなど確認し、情報の提供、ケアをしていくことが重要となってくることを学びました。
 次に疼痛の評価と治療の講義では、症例を用いながらのグループワークを行いました。痛みについては、患者に主観的主張を大切にしていくことが重要で、痛みの部位、経過、性状、パターンなどを聴取しきちんとアセスメントすることが必要となってきます。患者さまは、「痛い」というと薬の量が増えてしまうという不安から大切です。そして、疼痛治療アルゴリズムにそって治療を進めていくことが重要であることを学びました。
グループワークを通して思ったことは、看護師だけでなく、医師も疼痛コントロールについて様々なことを悩んでおり、医師、看護師、薬剤師などのチーム医療が重要となってのだと改めて気づきました。
 がん疼痛の事例検討、オピオイドを開始するときの講義でも、グループワークを行いました。実際、医師役、患者役、観察者役にわかれ、ロールプレイングをおこないました。オピオイドの導入するときの説明、オピオイド使用時の副作用が出現した時に副作用の説明をどのようにするのかなどのシナリオで行いました。実際、患者役になってみると、医師、看護師などの対応によって病気や、説明の受け入れ状況が変わってくるんだと思いました。患者さまや家族は、、痛み、吐き気などの苦痛や不安など大きな問題を抱えています。私たち医療従事者は、その苦痛が軽減できるよう、患者さまの訴えに耳を傾け、共感し、患者さまが何を求めているのかを考え対応していくことが重要であることがわかりました。
 今回の研修に参加させていただき、改めてチーム医療の大切さがわかりました。医師、看護師、薬剤師、様々な職種のスタッフみんなで、その患者さまにとってより良い治療を行えるようカンファレンスを充実させていきたいと思います。ありがとうございました。

 



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